こんにちは。
eijiです。
コロナ真っ只中だった去年(2020年)は、4月から牛肉の枝肉相場が下落して卸売業としてはものすごく売りやすい環境になっていました。
しかし去年の10月あたりから様子がおかしくなり、年末は過去最高の枝相場になっていきました。
2021年になってまん延防止対策や緊急事態宣言が発令されても、去年のように枝肉相場は下落することはなくむしろ高値安定を維持しています。
国産の牛肉相場は高値安定、輸入牛肉の値段高騰。
スーパーマーケットや精肉店で「こんなに高いと特売商品を組むことができない」という言葉をよく聞くようになりました。
正直牛肉以外を売ることにテンションの上がらない私は悩みました。
悩んだあげく1つの答えを導き出したのです。
珍しい豚肉を売ればいいのだー!
牛肉ほどは価格が高くはない。
消費者の興味が沸きやすい、珍しい銘柄豚だったら売れるのではないか?
早速、自身の経験と知識をフル稼働し提案を始めた!
得意先の反応は?
「高い!売れない!儲からない!」
ごもっとも!
牛肉ほどは高くなくても一般の豚相場を遙かに超越している銘柄豚たち。
売れる売れないはあまり関係なく提案をしていました。
本当の目的は種まきです。
何かあった時(例えばこんな豚肉ないかな?というお問い合わせが来た時)に、そういえばあの営業マンそんなこと言ってたな!という具合に!
ちなみに案内した銘柄豚たち気になりませんか?
私はそれを全部食べたことがあるのです。
ご紹介しましょう!
【私が案内した銘柄豚】
1・究極のかごしま黒豚
2・バームクーヘン豚
3・神戸ポークプレミアム
4・金華豚
5・アボ豚
聞いたことないよ~って人が多いとは思いますが、せっかくなのでそれそれ紹介していきましょう!
究極のかごしま黒豚(鹿児島県産)
純血の黒豚(バークシャー種)!
黒豚ってなんでこんなに有名なの?って思いませんか?
美味しいからです!
じゃあ何で美味しいの?という問いに答えます。
健康!肉繊維が柔らかい!肉の保水性が高い!旨味のイノシン酸が多い!
ただあまり大きくならない品種なので一定まで大きくなるとあとは脂肪しか付かなくなります。
では究極のってどのあたりが究極なの?って思いますよね?
それは3つの厳しい審査をパスした黒豚しか名乗れないからなのです。
旨味成分が普通の黒豚の2倍
コレステロールが約3分の1
枝肉重量が定められている
省略していうと、そもそも美味しい黒豚をさらに厳選した黒豚ということです。
個人評価は☆☆☆☆星4つ!
バームクーヘン豚(滋賀県産)
驚きの名前ですよね?
正式名称は藏尾(くらお)ポークです。
ではなぜバームクーヘン豚なのかというと、バームクーヘンを食べて育った豚だからです!
え~!!!贅沢~~~!
そう思ったあなた!
同感~~~~!!!!!
豚に生まれ変わるなら藏尾ポークがいいですね!
ちなみに近くの「たねや」という老舗和菓子店から提供されているバームクーヘンです。
商品にならない切れ端や、ちょっと焦げてしまった部分を飼料と混ぜて食べさせています。
藏尾ファームのこだわりは「人間が食べても美味しいと思えるような餌だけを与えています」です。
個人評価は☆☆☆☆☆星4つです!
神戸ポークプレミアム(兵庫県産)
「神戸出身、パンが主食の美食家ポーク」
神戸といったら神戸ビーフじゃないの?という声が聞こえてきそうですが、この神戸ポークプレミアムも神戸の名前に恥じないこだわりを感じさせる逸品です。
「パン×良質な水×雌豚」
神戸ポークプレミアムを育てている高尾牧場では、パンを40%も配合した飼料をエサを肥育期に50日間以上食べさせています。そうすることで霜降りが入り、肉質の柔らかい、臭みのない豚に育つのです。
飲み水にもこだわりがあり、地下120メートルから汲み上げた水にセラミック活水器を通したミネラルウォーターを飲ませています。
また、オレイン酸含有量も42%と多く、一般の黒豚よりも1割ほど多いのです。ちなみにオレイン酸は血中の悪玉コレステロールを減らしてくれます!
美味しくて健康にも効果ありなら食べない手はないですね!
個人評価は☆☆☆☆☆☆星5つです!
金華豚(山形県産)
平田牧場で育てられているこの金華豚。
見た目がなんというか、、、特徴的です。
こちら↓
なんとも言えないでしょう?
中国出身で幻の豚とも言われるほど生産数が少ないです。
P.M.S(豚の脂肪交雑の格付け)で最高ランクの№6に選ばれるほど、霜降りが入りやすい豚です。オレイン酸やイノシン酸も一般豚より2倍以上多く、美味しくなるために生まれてきたといっても過言ではないほどの豚。それが金華豚です。
個人評価は☆☆☆☆星4つです!
アボ豚(千葉県産)
正式名称はアボカドサンライズポークです。
上質な純血黒豚×SPF豚に良質なアボカドオイルを加えた特殊飼料を与え、新しい放牧スタイルで育てたストレスフリーな豚です。
味の特徴としては「柔らかさ×さらりとした甘み×臭みのなさ」が際立っており、融点も低く食べやすい豚肉なのです。
脂がものすごくサラサラしていて、包丁で切っている時に手の温度で溶け出すほどでした。
この感覚は和牛の雌牛を切っている時に感じたのと同じでした。
甘み、旨味が強く、調味料が塩だけで「ご馳走」になれる豚だと感じました。
個人評価は☆☆☆☆☆☆星6つです!
まとめ
今回は私が食べたことのある銘柄豚5選を紹介しました。
【おさらい】
1・究極のかごしま黒豚
2・バームクーヘン豚
3・神戸ポークプレミアム
4・金華豚
5・アボ豚
それぞれの牧場で農家さんが今日も多くの美味しい豚を育ててくれています。
牧場によってこだわりが違い、その違いが美味しさの違いを生み出しています。
いろいろな銘柄豚に触れる(食べる)ことで、日本の畜産のレベルの高さを知っていただけたら幸いです。
守るべき畜産の文化を未来に!
それではまた。